ののの備忘録

『日月神示』の解読と来るべき『ミロクの世』に向けた提言。「神一厘の仕組み」と「テンバガー投資法」

支持体を作る

作ってみた:支持体編2

細密画用の支持体を作ってみました

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支持体を作る
支持体を作る

前回作成した基底材を元に、支持体を作ってみました。

 

最初に、木枠にシナベニアを貼り付けて造った基底材に麻布を膠(にかわ)で貼り付けます。

 

今回使用する麻布は、画材用の生キャンバスではなくて手芸用の製品を使ってみました。

 

細密画用の支持体なので、最終的にキャンバスの目が目立たない程滑らかな表面を作るためです。

 

また、麻布は板の上に膠(にかわ:ラビットスキン)で貼り付け、地塗り材で固めてしまうので、画材用の生キャンバスほどの強度は必要ないと考えたからです。

 

そして、手芸用の麻布は1m四方500円以下で入手可能なので、生キャンバスに比べると随分と経済的なのです。

 

材料と道具

材料

基底材・麻布・防腐剤・

膠(にかわ:ラビットスキン)

(ホルベイン製 GLUE グルー(にかわ)《兎膠》)

道具

湯煎するためのIHヒーター・小鍋・ビーカー・温度計・フィルター(お茶出しパック・布など)・保存容器・割り箸・刷毛・膠・塗布用の容器・ホッチキス・紙ヤスリ(100番・400番)・渋墨・柿渋・雑巾・ラベル・のり

 

作業手順

1:膠(にかわ:ラビットスキン)を水で戻します。

 

2:膠水(にかわすい)(サイズ)を作ります。

 

3:基底材に膠を塗り、乾燥させます。二回。

 

4:基底材に膠を塗り、麻布を膠で貼り付け、乾燥させます。

 

5:麻布を固定します。

 

6:麻布の表面と側面に軽くヤスリ掛けを施します。

7:ラベルを貼って完成です。

 

実作

1:膠。

水10に対して、膠(ラビットスキン)1を計量します。

例:水150g、膠15g、防腐剤8滴。

 

水を入れたビーカーに膠を流し込みます。1分ほど放置します。

 

軽くかき混ぜます。その後、1時間ほど放置します。

 

基底材の表面と側面を固く絞った雑巾で拭いておくと良いです。

 

 

2:膠水(サイズ)の作成。

膠が水でふやけたのを確認します。

 

水を張った小鍋にビーカーを入れ、湯煎します。

 

65度前後で3分ほど湯煎します。

 

膠が水に完全に溶けたのを確認し、割り箸で軽く撹拌します。

 

フィルター(お茶出しパック・布など)で濾過します。

 

 

3:基底材に膠を塗る:二回

基底材の表面と側面に膠水(サイズ)をたっぷりと塗りこみます。

 

その後、4時間ほど乾燥させます。これを二回行います。

 

 

4:基底材に麻布を貼る。

基底材の表面と側面に膠水(サイズ)を手際よくたっぷりと盛り付けます。

 

カットした麻布を基底材の真ん中に置きます。

 

麻布は、基底材のサイズよりも縦横10cm程大きくカットしておくと良いです。

 

麻布にシワが寄らないように膠水(サイズ)をたっぷりと塗ります。

掌を使って、布の表面を撫で付けます。

 

基底材の側面にあたる部分にも膠水(サイズ)引きをしておくと良いです。

 

注:側面に絵の具を乗せないのであれば、この限りではありません。

 

6時間ほど乾燥させます。

 

 

5:麻布の固定。

麻布を基底材の裏側でホッチキスで留めます。

 

防虫・防腐処理を施します。

 

裏側の麻布に渋墨を2回、柿渋を2回塗ります。

 

乾燥させます。

 

 

6:麻布のヤスリ掛け。

紙ヤスリの100番と400番を使い、麻布の表面にヤスリ掛けをします。

麻布の凹凸を慣らすためです。

 

 

7:ラベルを貼る。

作品管理のためのラベルを貼ります。
例:

項目 記録
作品No.  
制作日  
製作者  
タイトル  
サイズ  
メディウム  
基底材  
地塗材  
ニス  

 

 

参考資料

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 名画の複製に挑戦
 [17世紀・ルーベンスの技法]
 合資会社 俵屋工房
 高橋 亮馬 監修

 

 

基底材や支持体の作り方が詳しく説明されています。

 

『西洋絵画の画材と技法』

www.cad-red.com

 

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