ののの備忘録

『日月神示』の解読と来るべき『ミロクの世』に向けた提言。「神一厘の仕組み」と「テンバガー投資法」

アラプリマの研究

プリマ描きの技法

古典絵画の技法

プリマ描きの技法については『巨匠に学ぶ絵画技法』(J・シェパード著)などの古典的な技法書に紹介されています。

 

また、フランク・フラゼッタや、ボリス・バレホなどのアメリカのファンタジーイラストの作家さんの技法書にも早描きの方法が紹介されています。彼らは、イラストを油彩画で描いていたのです。

 

もっとも、彼らの作品は雑誌に掲載する印刷原稿であるため、基本的に薄塗りであり、経年劣化についてはあまり考慮していない描き方をしています。

 

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ボブロス

注目すべき技法は、1983年から1994年にかけてアメリPBSテレビで放送されたテレビ番組「ボブの絵画教室」で紹介されていたボブ・ロス技法です。

 

この技法は、伝統的なウェットオンウェットの技法を元に風景画に特化した早描きの手法でした。ボブ・ロスさんは番組の放送時間の30分の間に1枚の絵を描いていました。

 

ボブ・ロス技法では、リキッドホワイトという速乾性のメディウムを配合したホワイト絵具を地塗りし、絵の具が乾かない間に固練りの油絵の具を直接キャンバスに乗せてゆく描き方をしているのです。

 

地塗りが乾かないうちに絵の具を乗せると、メディウムは全体に浸透してゆきます。この方法を応用して描くと、より効率的な描き方ができるのです。

 

「ブーグローの『顔の習作』1&2」では、ボブ・ロス技法を応用して、メギルプやオリジナルのメディウムを作成して描いています。

 

油彩画の下塗りにアクリルジェッソを初めて使いだしたのがボブ・ロスさんでした。

 

プリマ描き

ここで、改めて紹介するプリマ描きの方法は人物画と風景画で合わせて20枚ほど習作を試みてたどり着いた方法です。

 

メディウムには、粘性の高いオリジナルのメディウムか、メギルプを使用します。

 

プリマ描きの練習用の模写ですので、支持体はキャンバスボートに油彩で下塗りをしたものを用意しました。

 

0:転写
地塗りした支持体を用意して、下絵を赤のカーボンで転写します。

 

1:ドローイング
メディウムで溶いた絵の具で線描きをします。

 

2:モデリング
メディウムで溶いた明るい絵の具と暗い絵具を使って大まかに明暗を付けてゆきます。この時に、明るい箇所には少し多めのメディウムを入れると良いです。明るい部分は少し厚塗りになるからです。

 

3:レンダリング
画面上で色を調合しながら描き込んで行きます。この時メディウムは使いません。

 

4:レタッチ
乾いた筆で、色をなじませます。
細かな箇所の書き込みをします。
細い線を描くときは、テレピンで溶いたメディウムを使います。

 

光沢のムラの修正

この方法では、最終的に画面に均等にメディウムが行き渡り、均一の光沢になるように調整しながら描くことになります。そのためには、多少の慣れが必要です。

 

しかし、多少光沢にムラができてしまっても、後日ルツーセしてしまえばどうにでもなります。後日、時間があればグレーズしても良いし、さらに描き込んでも良いのです。

 

古典技法

 古典技法といえば、グリザイユ技法とかカマイユ技法、グレーズ技法などが有名ですけれども、実際のところは頻繁にプリマ技法が多用されていたのではないかと推測します。

 

当時の画家は身分の低い職人であり、貴族や有産階級の市民からの依頼を受けて仕事をしていたのです。

 

そして、うるさいクライアントの要求に対応するためには、結果がすぐに確認できるプリマ技法が重宝されていたであろうことは想像に固くないのです。

 

スピード命

 現在においても漫画やアニメ、ゲーム、イラストレーション、建築パースなどの商業美術の世界ではスピードが命であり『安くて早くて上手い』のが鉄則です。


例え上手くても『高くて遅い』のであれば仕事にならないのです。『安くて早くて上手い』のは牛丼屋だけの十八番ではないのです。

 

職人の基本なのです。それでも時間が足りなくなってしまうから、皆さん徹夜などしてなんとか納期に間に合わせているのです。

 

 

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