舞に誘う舞姫来たり
天宇受売尊
最後にもう一枚、痛絵馬があった。
十二枚目の痛絵馬。
一二枚目の絵馬は天宇受売尊(あめのうずめ)と大宮能売大神(おおみやのめおおかみ)に関わるもの。
天宇受売尊は神話の岩戸開きの物語の中で、天照大神を岩戸の中から引き出すために、妖艶な踊りを踊った芸能の神様とされている。
大宮能売大神(おおみやのめのおほかみ)は伏見稲荷大社に祀られている神様で、天宇受売尊と同じ神様であるとされている。
表のイラストは円形舞踏を踊る天宇受売尊。
タイトルと共に、和歌が一首添えられている。
岩戸開き祈念二
時来たり 岩戸開きの 事始め
舞に誘う 舞姫来たり
裏のイラストは妖艶な容姿の大宮能売大神のイラストと共に、タイトルと長歌が一首添えられている。
岩戸開き祈念三
舞を舞い
祕めらるる事 明らかに
騙しだましの 世を終えて
誠の生きる 星となす
舞を踊るは 古き人
心の底を 軽やかに
変われる時は 残り少なし
駿河稲荷社尊
久能山東照宮の参道横には、伏見稲荷大社から勧請された駿河稲荷社(するがいなりしゃ)が鎮座し、稲荷大明神が祀られている。
正一位とされているところから、宇迦之御魂大神のことだと思われる。
ちなみに、伏見稲荷大社には次の5柱の神様が祀られている。
上社 大宮能売大神(おほみやのめのおほかみ)
中社 佐田彦大神(さたひこのおほかみ)
下社 宇迦之御魂大神(うかのみたまのおほかみ)
下社摂社 田中大神(たなかのおほかみ)
中社摂社 四大神(しのおほかみ)
宗像三女神
市杵島姫尊は、宗像三女神(むなかたさんじょじん)の一柱の女神。
宗像三女神は以下の三柱の神のことを言う。
多紀理姫命(たぎりひめのみこと)
市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)
湍津姫命(たぎつひめのみこと)
宗像三女神は厳島神社などで祀られている、昔から海人の守護神とされているて、海上交通や海上安全の神として各地に祀られ信仰されている。
この痛絵馬が何を意味するのか?
今のところは謎に包まれている。
↓↓↓ 宜しければ「ポチッ」とお願い致します。