飲んでみた:メディウム番外編 OUZO(ウゾ)
マスチックは面白い
マスチック樹脂を使ってメギルプを始め、各種のメディウムを調合して使ってみた結果、この樹脂をうまく使うと油絵の可能性が広がることがよくわかりました。
マスチック樹脂を加えたメディウムは描き味が良いだけではなく、作業効率を著しく向上させてくれるのです。
塗ったばかりの闇色の背景に白色の閃光を走らせてみたり、明るい背景に鋭い黒の細線を引いたりと、油彩画なのに結構無理が利きます。
ブラックオイルと組み合わせてメギルプにしなくとも、その可能性は計り知れないのです。
マスチックのメディウム
このあたりの事情を踏まえて、次回はメディウムの自作方法に付いてのガイドラインを提示して見たいと考えています。
素人の癖に生意気なのは重々承知の上ですが、とりあえず既存のテキストを読み込んだ上での理論値に基づく試作品レベルのお話であると理解してください。
マスチックの効用
マスチックは、ピロリ菌に効果があるそうです。
また歯周病対策にも効果があると言います。元ライブドアの堀江貴文氏が著した『むだ死にしない技術』という本があります。
そのなかで、氏は次のように語っています。
「ピロリ菌を除去しないせいで、毎年胃がんで約5万人が死亡」
「日本人のがんの約4分の1は予防できる感染症が原因だった」
「大人の8割が歯周病なのに放置している」
だそうです。
むだ死にしない技術
堀江貴文 (著)
予防医療普及協会 (著)
市販のマスチックバニス
現在、マスチック樹脂は年々高騰しています。
現在、国内メーカーのマスチックバニスはクサカベの25%溶液があります。
輸入品では、マイメリからの31%溶液のマスチックワニスがあります。
クサカベ 画用液
マスチックバニス 55ml
マスチック樹脂を使うという選択
マスチック樹脂は、クサカベから発売されています。40gで6,500円です。
マスチック樹脂をテレピンに溶かすことで、簡単にマスチックワニスを作ることができます。
蓋のできる瓶に、樹脂と揮発油を入れて数日放置しておくだけです。
配合比は次のとおりです。
マスチック樹脂:テレピン=1:2
これで、理論上33%溶液ができるはずです。
しかし、テレピンは揮発油ですので多少配合比は変わります。
廃盤のマスチックバニス
かつて、ホルベインからもマスチックバニスが発売されていました。
いまでは、廃盤となってしまっているのですが、田舎の画材屋さんではいまだに在庫として棚の片隅に眠っている場合があります。
あるお店では、30年前に開店したときからずっと売れずに残っているとおっしゃっていました。
55mlで1,200円でしたからお買い得でした。
メギルプ
クサカベから、最近ブラックオイルとマスチックバニスが発売されています。
ブラックオイルの色は限りなく紅茶色に近いブラウンです。
この市販品を使って、メギルプを簡単に作ることもできます。配合比は次のとおりです。
ブラックオイル:マスチックバニス=3:4
これで、次の配合比になります。
乾性油:樹脂:揮発油=3:1:3
OUZO(ウゾ)
ところで、ウゾという薬草酒があります。
このリキュールにはマスチックが用いられています。
ペルノ・アブサンと同様水を加えると白濁します。
癖のある美味しいリキュールです。
酒飲みの絵描きさんには打って付けのお酒かもです。
健康によさそうです。一度お試しあれ。
ウゾ 12 700ml
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